January 24, 2010

■日本の食品は安すぎる

山本 日本の農業を立て直すとか、自給率を向上させるという時に、重要な問題がいくつかありますが、中でも食品の価格というのは最も重要なポイントです。ですから、マーケティング関係者や流通業界などに呼ばれたりすると、私はあえて「食の安全・安心を確保し、農業を復興させるためには、今の食品価格を少なくとも一・五倍、できれば二倍くらいに上げなければ無理です。そうすればみな一息ついて、佳いものを作りますよ」と言います。そうすると聴衆は「もっと違う結論はないの?」と、複雑そうな表情を見せます。

彼らが期待しているのはたぶん、テレビのドキュメント番組が巧妙に作りだした「生産者の様々な工夫や企業努力によって、良質な食材・食品を低価格で提供できた!」といった類の物語でしょう。しかし、そんなムシのいい話は、どこにも存在しないのです。

私がこんなことを言うのは、今の日本の食品価格は「架空の価格」であると考えているからです。そもそも食品の価格というのは、事業者がその食品を販売することで、手にした利益で自分が生活できる。また再生産もできる。それが適正価格であるはずです。

やまけんの出張食い倒れ日記: 今年も、言うべきことは言わせてもらいます。不況を言い訳にして、またもや日本の食は悪い方向へ行こうとしている。日本政策研究センター「明日への選択」のインタビュー抄録を載せます。